蘭嶼・緑島、三日間の島巡りツアー

豊富な自然生態系と他には類を見ない地形、そして島民の少なさからまるで世界から孤立した仙境のような蘭嶼と綠島。今回は皆さんに三日間の日程で蘭嶼と緑島の人と文化に触れて、美しい景色を楽しめる、そんな心に深く残る島巡り体験をお届けします。

一日目
蘭嶼文物館+地下屋見学ツアー → ランチ:蘭嶼晴西餐廳 → 蘭嶼大天池 → 青青草原で夕日を眺める→ ディナー:有一間燒烤
(富岡漁港を出発,早朝一番のフェリーに搭乗して9時に蘭嶼へ到着)

01_蘭嶼文物館OK@kyokoamigo

一箇所目:蘭嶼文物館

船を降りたらまず紅頭部落にある蘭恩文物館を訪れて朝10時から始まる地下屋見学ツアーに参加し、蘭嶼の文化を知りましょう。蘭嶼文物館は2002年に蘭恩文教基金會がタオ族の文化保存及びその文化普及の為に設立しました。館内にはタオ族の貴重な生活用品や伝統装飾品が収蔵され、視聴覚室では文化記録映像を放映しています。一日2回の見学ツアーでは部落住人自ら蔵書物について紹介を行い、タオ族の地下屋建築群(半地下住宅)を見て周り、旅行者に蘭嶼の発展と沿革、そしてタオ族の伝統と知恵を紹介してくれます。またこちらの入園料は今後公営事業と児童教育に使用されることが決まっており、島の文化を知ると共にこの土地に私たちが来たという足跡を残すことができます。(写真提供:IG@kyokoamigo)

住所: 臺東縣蘭嶼鄉紅頭村漁人 147 號
電話番号: 089-732-073
営業時間: 08:00–17:00 (月曜日定休)
目安観光時間:2時間

蘭嶼晴西餐廳

二箇所目:蘭嶼晴西餐廳 (ランチ)
文物館の後は近くにある蘭嶼晴西餐廳でランチを取りましょう。蘭嶼晴西餐廳は蘭嶼随一の西洋料理レストランと言われており、ここでは本格的なアメリカンスタイルメキシコ料理が味わえます。前菜、メイン、デザート、バラエティに富んだメニューでお客さんを魅了します。その中でもビーフバーガーは自家製ソースと噛みごたえたっぷりの牛肉パテで多くのお客さんがお勧めしている人気メニュー。ステーキは焼き加減がちょうど良くたっぷりの肉汁が溢れ出します。デザートのブラウニーは外側パリパリ、中はしっとりモチモチ、これを食べるために来るお客さんもいる程です!食事環境は衛生的で居心地良く、大海原を眺めながら音楽に耳を傾け食事をいただく。そんな素晴らしいレストランを、ぜひデートなどにご利用ください!(写真提供:IG @im___marcus)

住所: 臺東縣蘭嶼鄉紅頭村1-37號
電話番号: 089-731-539
営業時間: 10:00–20:00 (火曜日定休)

03_蘭嶼大天池OK@irishuang426

三箇所目:蘭嶼大天池
知っていますか?実は蘭嶼は火山島で、海底火山の噴火によりできた島なんです。大天池とは溶岩が噴き出る火山口のことで、そこに雨水が溜まって現在の高山湖泊になりました。タオ族は大天池のことを “Da Wu Wu” 「高山の海」や「霊が出没する場所」と呼び、タオ族の禁足地になっています。大天池は南アメリカの熱帯雨林を彷彿とさせるような他の場所では見ないような草花が道沿いに咲き、原始の森に入り込んだような気分にさせてくれます。また湖の中に聳え立つ枯れ木は不思議な景観を作り出していて、その様子は「忘れられた森」の様。大天池の海抜は約340m、登山道は片道約2キロで往復3〜4時間かかります。登山難度は比較的高く、場所によっては高低差が非常にあり、泥水で滑りやすくなっている所もあります。また縄上りが必要な渓谷もあるので事前準備や路線確認をしっかりと行いましょう。事前に登山ツアーに申し込み現地ガイドに同行してもらう事をお勧めします。山の中ではここに根付いている豊富な自然生態資源を見ることができますよ。(写真提供:IG @irishuang426)

住所: 臺東縣蘭嶼鄉紅頭村1-37號

04_蘭嶼青青草原OK@shohei.tw

四箇所目:青青草原

大天池を下ると目の前に緑が美しい蘭嶼の青青草原が広がっていますので、ここで美しい夕焼けを楽しみましょう。青青草原は蘭嶼の南端にある珊瑚礁でできた台地です。美しい草原の風光明媚な様子は台東のニュージーランドと呼ばれ、一度目にすると忘れられません。四季折々違う美しさがあり、春夏には生い茂る緑色の草とその中に咲き誇る野百合の花が若々しく、秋冬にはススキが風に靡いて美しい風景を作り出しています。また蘭嶼青青草原は台湾随一の夕焼けを楽しめる場所の一つとして知られており、何にも遮られることなく、空一面がオレンジ色に染まる中、太陽が海へと沈んでいく美しい様子に陶酔できます。(写真提供:IG @shohei.tw)

住所: 臺東縣蘭嶼鄉東南海岸線上
目安観光時間:1時間

蘭嶼有一間燒烤

五箇所目:有一間燒烤
夜は「有一間燒烤」で夜ご飯を楽しみましょう。有一間燒烤は海を見ながらバーベキュー料理が楽しめるお店で蘭嶼に2店舗、椰油部落と東清部落にオープンしています。有一間燒烤はちょっと変わった食事体験ができる食べ放題のお店として有名で、電話での事前予約が必須です。梅花豚肉、手羽先、肉団子、イカ、サンマといった様々な新鮮食材の他、別料金を払えば車海老やサザエ、蟹、ロブスターといった豪華食材も注文できます。太平洋の海辺でバーベキューを楽しみながら友達と語り合う時間は人生一番の楽しみです!(写真提供:IG @nancyfang1616)

住所: 臺東縣蘭嶼鄉椰油村296之4號
電話番号: 089-732-008
営業時間: 10:00–20:00 (火曜定休日)

二日目
東清灣で日の出を見る → 東清二十三號早午餐 → チヌリクラン体験 → ランチ:Do VanWa(在海邊).蘭嶼
緑島灯台 → ディナー:非炒不可海鮮食堂 → 潮間帶夜間ツアー
(午後3時のフェリーで綠島へ移動,5時半前後に綠島南寮漁港到着)

東清灣日出

一箇所目:東清灣で日の出を見る
一日の計は朝にあり、蘭嶼に来たら東清灣の美しい日の出は絶対に見てくださいね!理由その一、蘭嶼が台湾で最初に日の出が見られる場所だから。そして理由その二、遮るものが何もない日の出を見ることができるから。視界を遮るものが一切ない中、ゆっくりと柔らかな朝の光が世界を包み、水平線上で光が大きく丸い太陽へと形を変え、空へと昇ってゆく様子が眺められます。理由その三、東清灣の海上に停泊している蘭嶼の象徴であるチヌリクランが朝日を受けて美しく特別な風景を作り出している様子は必見です。(注意:地元の伝統を尊重し、象徴であるチヌリクランには手を触れず、あまり近づきすぎない様気をつけましょう)(写真提供:IG @child.yuying)

住所: 臺東縣蘭嶼鄉東清村
時間:日の出時間は毎日異なる為、気象局の予報をご参考ください。

07_蘭嶼拼板舟體驗OK@janice_lee1114

二箇所目:チヌリクラン体験
チヌリクランは蘭嶼のタオ族にとって文化の象徴であり、また祭典や儀式で魚を捕る為の重要な道具でもあります。中国語の名前が表す通り、拼板舟(チヌリクラン)は板を組み合わせて作られています。制作過程で鉄釘は一切使用せず、わずかな木釘とジョイントと樹脂で繋ぎ合わされ、タオ族の工芸技術と自然への知識が感じられる作りになっています。優美な造形は主に蘭嶼伝統の色である赤・黒・白で彩色され、船首と船尾には象徴である「船眼紋」が彫られており、タオ族はこれらが厄を取り去ってくれると信じています。蘭嶼にあるほとんどの港ではチヌリクラン体験を行なっています。価格はどこでも同じで体験時間は30分間、乗る体験と漕ぐ体験の2パートに分かれています。まずは船主がお手本として外海の蘭嶼の山と海が最高に美しく見える場所まで連れて行ってくれます、その後簡単な漕ぎ方指導を受けてから、美しい蘭嶼のガラスの海へと自分で漕ぎ出しましょう。(写真提供:IG @janice_lee1114)

08_綠島燈塔OK@kuro_luna_vancy

四箇所目:緑島灯台
青い空、象牙の様に白い灯台、緑生い茂る草原、緑島のランドマークと言われているこの灯台がある風景はまるで一枚の絵画の様。この小島で暮らす純朴で善良な民風を歴史の一ページとして残したいという思いから緑島灯台は建てられました。1937年アメリカ籍の豪華客船「プレジデント・フーバー号」が緑島の岩礁に座礁した際、緑島の住民たちが全力で救助に協力し、800名を超える船員と乗客を安全に救助しました。アメリカはその義勇心に心から感謝し、この緑島灯台の建設に協力しました。高さ30.5m、光届距離46.9m、展望台では飛行場の滑走路や烏油窟、遠くには太平洋が見えて海風が吹く中、夕日が沈む様子はまるで詩の一節のように美しく感動します。(写真提供:IG @kuro_luna_vancy)

住所: 臺東縣綠島鄉燈塔1號
電話番号: 089-672-540
営業時間: 09:00–18:00 (月曜日定休)
目安観光時間:30分

09_非炒不可海鮮食堂OK@jenniliciousss

五箇所目:非炒不可海鮮食堂

「非炒不可」は緑島で人気の熱炒店(台湾式居酒屋)です。南寮で一番賑わいのある通りに位置しており、行ったことのある人には「気をつけないと食べすぎちゃうよ!」と言われているお店です。非炒不可には豊富なメニューがあり、セットでも単品でもオーダー可能、どれもコストパフォーマンスが最高で量がたっぷり。使用している食材はとても新鮮でシェフの腕も確かです。お刺身は分厚く切ってあってその味は一流、五目チャーハンと牛肉葱炒めは一押しメニューで、海藻卵炒めやたこ巻きは食べると驚きを与えてくれます、そして鹿肉炒めはぜひ味わって欲しい一品です!一般的な熱炒店とは違って南洋風のインテリアはリラックスした旅行気分を高めてくれます。観光シーズンは人が絶えない人気店なので、事前に予約をしないと席につけませんよ!(写真提供:IG @jenniliciousss)

住所: 臺東縣綠島鄉10鄰126號
電話番号: 089-671-057
営業時間: 11:00–14:00, 17:30–21:00

綠島潮間帶

六箇所目:潮間帯夜間ツアー

夜ご飯の後は、潮間帯夜間ツアーに参加して、緑島にあるもう一つの神秘的な世界を探索しましょう。海に潜らなくてもたくさんの可愛い海洋生物を見ることができますよ。ウォーターシューズに履き替えて懐中電灯を持ったらガイドさんと共に海辺へ出発、ヒトデ、なまこ、うに、蟹といった生物以外にも沢山の見たことがないような海洋生物をこの潮間帯に目にすることができるのでツアーはサプライズに溢れています!ガイドさんは見つけた生き物の説明をしてくれると共に彼らが暮らしている生態系を保護する方法も教えてくれるので、楽しくて有意義な時間になります!潮間帯夜間ツアーに関してはお泊りの民宿にご確認ください。(写真提供:@linghuayuan_greenisland)

三日目
朝日温泉 → (民宿に戻り朝食) → 綠島浮潛(シュノーケリング) → 小長城 → 海草かき氷

11_朝日海水溫泉OK@kao1993.tw

一箇所目:朝日温泉
緑島には世界に三箇所しかない海水温泉の一つがあり、これだけで早起きして温泉に出向く理由は十分でしょう!東に面した美しい景色が楽しめるこの温泉は日本統治時代には「旭温泉」と呼ばれていました。3つの円形露天風呂と温泉SPA施設、温泉卵ゾーンがあり、泉質は硫酸塩泉、温度は60-70度、水質は透明で弱酸性、肌を痛めない希少な塩水温泉です。朝日温泉は朝5時から営業していますので、温泉から湧き上がる熱気の天然サウナに寝転がり、波の音を聴きながら、広く無限に広がる太平洋から、黄金色の太陽が昇ってくる様子を眺められるのは貴重で忘れ難い体験です。(写真提供:IG @kao1993.tw)

住所: 臺東縣綠島鄉公館村溫泉167號
電話番号: 089-671-133
営業時間: 夏季(5-9月) 開放時間:5:00 – 02:00;冬季(10- 4月) 開放時間:06:00 – 24:00

12_綠島小長城OK@_astera_99

二箇所目:小長城

小長城は海參坪北側の坂の上、山稜の山並みに沿って作られた遊歩道で、どの角度から見てもミニサイズの万里の長城に見える事からこのように呼ばれています。遊歩道は全長400m、全てが石造り、往復時間は約20分です。道は岬の方へと続いており、終点には二つの展望亭があり、緑島の一番美しい景色を楽しめます。東側を眺めれば有名な岩礁景観の哈巴狗與睡美人(パグと眠る美人岩)、北側を眺めると柚子湖海湾や牛頭山などのランドマーク、西側に広がる緑島の阿眉山系が織りなす青々とした山々の様子は見ているだけで爽やかな気分にさせてくれます。(注意:小長城遊歩道は距離的には長くありませんが、途中に木陰等がありませんので午後以降に来ることをお勧めします。また、途中十分な水分補給を行い熱中症に注意しましょう。)(写真提供:IG @_astera_99)

住所: 臺東縣綠島鄉環島公路8公里處

綠島小叮噹黑糖海草冰OK@yiting_foodie

三箇所目:綠島小叮噹海草冰(緑島ドラえもん海草かき氷)
炎天下でも、緑島名物の海草かき氷を食べれば体に溜まった熱気を一気に解消できますよ!今回私達が訪れたのは島で人気の海草かき氷店−綠島小叮噹黑糖海草冰です。このお店の海草かき氷は普通のかき氷に海草をかけた一般的なものとは違い、海草を混ぜた氷を削っているので海草の味がしっかりしています。オーナーは自分で海草を採りにいくだけにとどまらず、かき氷に自由に組み合わせるトッピングの海草ゼリー、黒糖、こんにゃく、芋団子なども全て手作りしています。それらのトッピングは巨大な貝殻に入れて盛り付けてあり、売り場は華やかで目を引きます。炎天下の午後、甘くて冷たい海草かき氷を一口頬張る、それこそが緑島で過ごす夏の醍醐味です!(写真提供:IG@yiting_foodie)

住所: 臺東縣綠島鄉南寮118之1號
電話番号: 089-672-480
営業時間: 10:00–22:30

(午後のフェリーで台東へ戻る14:30/15:00)