台東県の海岸線は全国最長176キロの長さを有しており、美しき青い海は重要な自然資産としてだけではなく、貴重な生態環境でもあります。近年この美しい「青(藍)」を守る為に台東県政府は積極的に世界海の日に関連した活動として海洋保護のビーチクリーン活動を推進しています。海洋環境を守る重要性をイベントを通して知ってもらうことにより台東の海洋生態を守る実践的な行動を行って欲しいと民衆に呼びかけています。

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2024年6月7日、台東県環境保護局は台東市海浜公園にて「永續東海岸×淨灘尋寶趣」を開催し、300人余りが参加した。イベントでは168キロの一般廃棄物と資源ゴミ44キロを含む212キロ分の海洋廃棄物が集められた。台東県環境保護局は昨年度達仁鄉南田村南田海岸親水公園と卑南鄉杉原灣にて2度の「2023年世界海の日」ビーチクリーン活動を開催した。イベントは地域文化を取り入れたものになっており早朝5時から現地長老による祈願を合図に開始され、全体的に自然を尊重する気持ちが感じられるイベントとなりました。2度の活動で合わせて450人余りが参加したこのイベントはライブ配信で南北の様子を中継しており合わせて776.18キロの海洋廃棄物が集まった。

台東県政府は海洋保護活動を推進するにあたり国連の定める持続可能な開発目標(SDGs)との整合性が取れるよう気をつけています。2020年、県政府はグリーンピースと国連が採択した2030持続可能な開発目標に呼応してSDG 14「海の豊かさを守ろう」に署名を行い、海洋生態系の保全と持続可能な利用への取り組みを強化した。さらに県政府はSDG 17「パートナーシップで目標を達成しよう」の実現に力を入れて取り組んでおり、公共機関と民間団体の協力関係を構築することを目指すと共に、台東の海洋保全能力を調整・強化することも目指しています。これらの目標を実現する為、台東県は海洋清掃連盟の設立や保育区の環境改善、ビーチクリーン活動の定期開催、油汚染緊急対策システムの強化、プラスチック削減対策の推進と広報活動の強化といった措置を行っています。

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台東県は海洋清掃連盟を結成するにあたり963隻の漁船からなる環境保護艦隊を整えると共に潜水士からなる潜水隊、一般市民と地域住民からなる海洋巡回守備隊という強力な海洋保護網を作り上げました。定期開催しているビーチクリーン活動も大きな成果をあげており、緑島地区は2022年度開催された計13回のビーチクリーン活動により合計460キロの海洋廃棄物を集めることに成功しました。こうした努力は台東の海洋環境の改善のみならずSDG 11の「住み続けられるまちづくり」の目標を実現するためのファーストステップにもなっています。

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台東県はこれから引き続き海洋保護活動を行い、ビーチクリーン活動における参加者と範囲そして頻度を増やすことに取り組んでゆきます。海洋環境の観測を強化し、汚染問題をタイムリーに特定することで早期解決を目指すと共に他の都市や国際機関との交流を強化して経験や学び、実践方法について共有し合い、持続可能な開発目標達成の為の取り組み状況についてのリポート(VLR)の更新と改善を常時行い、進捗状況を知る事でより具体的な政策を定めるようにしています。

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台東県政府は海洋資源を維持することは政府機関の力だけではなく、一人一人が日常的に取り組んで欲しいと呼びかけています。海洋保護に関する知識の共有や、エコ食器やエコボトル、環境に優しいストローの使用を推進、そして海洋生物に害を及ぼす製品の購入をやめることが台東の海洋資源を守る為の重要な一歩であると言えるでしょう。私たちと一緒にこの美しい「青」を守ってゆきましょう。