Discover Taitung> 深い旅 >台東で海水浴をする際には日焼け止め(紫外線吸収剤)の使用を避けましょう

台湾はサンゴの王国と言われています。緑島、蘭嶼、墾丁等は台湾サンゴの群生地となっており、世界中のサンゴのうち、約三分の二もの種類が生息しています。ですがアメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration, NOAA)のサンゴ礁観測によると、台東を含む台湾海域のサンゴには、深刻なサンゴ白化現象が確認されており、今後サンゴの大量死を引き起こし、貴重な海洋生態に影響を与える可能性があります。

來臺東進行親水活動 避免使用化學防曬乳

サンゴ白化現象を引き起こす原因の一つが、海水浴の際に使用される日焼け止めです!日焼け止めに含まれるUVカット成分(紫外線吸収剤)のベンゾフェノンとメトキシ桂皮酸オクチル等の化学物質がサンゴに共生している褐虫藻の内分泌物を乱すことで成年サンゴのDNAを破壊し、幼生期の褐虫藻の骨格が透けてしまいサンゴが海水温の上昇に適応できず白化、もしくは死に至ります。近年豊富な海洋生態系を持つ緑島と蘭嶼の二箇所に海水浴を目的とした来客が多く、日焼け止めに含まれる化学物質による海洋汚染が看過できない問題になっています。

これを踏まえて、台東県政府は去年(2020年)グリーンピースと国連の掲げる2030年までに達成すべき目標(Sustainable Development Goals, SDGs)グリーンピース宣言に署名を行いました。その第14項である「海の豊かさを守ろう」の一環として、環境保全団体と民間が積極的にサンゴ保護・保育についての理解を深めると共に科学研究と観測などを行い、美しい海洋自然生態系を永続してゆく為に、海水浴客に対して「海洋友善(海にやさしい)」商品を選ぶように勧めると同時に、日焼け予防に長袖の衣服や帽子・サングラス等を使用することで海洋汚染を引き起こす日焼け止めの使用を避け、海と海中生物へのダメージを軽減します。