台東の原住民族地域に根ざした建築美が、再び国際舞台で注目を集めました。台東県政府はこのほど、米国のシカゴ・アテナイオン建築デザイン博物館と欧州建築芸術デザイン都市研究センターから受賞および招待に関する通知を受けました。台東県政府が積極的に推進し、長年をかけて整備してきた「馬當部落集会所」は、世界各地から寄せられた1,200件を超える応募作品の中から選ばれ、世界の建築界で高い権威を持つ「2026年国際建築賞」を受賞しました。台東の公共建築において、原住民族文化と現代デザインを融合してきた成果が評価されたものです。

星形の屋根を持つ完成した馬當部落集会所の空撮、台東

饒慶鈴県長は、部落では約70年にわたり豊年祭が行われてきた一方、固定された集会場所がない状況が続いていたと説明しています。馬當部落集会所は単なる公共建築ではなく、文化の継承や祭儀の実施、部落の人々の交流を支える重要な場所です。県政府は都市計画の変更、土地取得、予算確保などの過程を経て、台東市内に伝統の精神と現代的なデザインをあわせ持つ集会所を完成させ、今回の受賞は台東が掲げる「スローエコノミー」の政策理念と「地域文化の主体性」を融合してきた成果が、国際的に著名なデザイン奨の審査員から高い評価を得たものです。

馬當部落集会所の屋根の端と赤黒の幾何学模様の広場を近くから見た空撮、台東

「国際建築賞」は今年で21年目を迎え、世界で最も歴史が長く、権威ある建築賞の一つとされ、世界各地の優れたデザイナーで構成される審査員によって選考が行われます。馬當部落集会所では、設計を手がけた「群建築師事務所(multitude)」が、アミ族の伝統家屋のイメージや海洋文化の要素を現代建築の表現に取り入れました。周辺の景観や実際の利用ニーズにも配慮し、文化的アイデンティティ、実用性、周囲の環境との調和を兼ね備えた建築となっています。

騚車場に停められた車と建物の大きさが分かる馬當部落集会所の空撮、台東

「2026新国際建築展」の授賞式が9月18日にギリシャ・アテネで行われ、馬當部落集会所も国際建築展で展示され、『世界のデザインと都市主義』の年間建築特集にも収録されています。

黄色と黒の屋根モチーフとアミ族モチーフを会した馬當部落集会所の空撮、台東

台東県政府原住民族行政処は、馬當部落集会所は豊年祭をはじめとする重要な祭儀や行事の会場としてだけでなく、普段は高齢者のケア、幼児の学習、地域交流の場としても利用されていると説明しています。今後も県政府は原住民族地域の基盤整備を進め、実用性、美しさ、文化的な意味を兼ね備えたデザインを通じて、台東の原住民族文化の保存と継承を深めていきます。また、建築を通して、より多くの人に台東ならではの地域の特色を伝えていきます。