「人生には、何気なく始めたことが成功するなんて奇跡はありません。その奇跡が起こったのは、いくつもの決断と努力の結果なのです。」とカナダから来たPatrick Coulterは話します。1歳になる可愛い息子さんと台東に住んで4年目になるPatrick は、台湾国籍のAnita Chiuと共に唐辛子ソースの事業をしています。
4年前、PatrickとAnitaはまだ台中に住んでいました。2001年から二人で始めたレストランを始め、様々な経験を積み重ねてきました。Patrickは笑いながら「イタリアンやピザ、メキシキカンなどいろいろなレストランを開いてきたけど、台東で唐辛子ソースが売れて本当にラッキーだよ。台東は、農夫と直接的に協同事業をするのにぴったりなところなんだ。」とP話してくれました。レストラン経営は彼にとって簡単なことでしたが、唐辛子ソースは全く新しい挑戦でした。「最初は、どうしていいのかわからなくて辛い思いもしました。本当に辛くて、でも一緒にこの事業をしてくれる農民の方も探さなくちゃいけなくて…。いろいろな農家に何度も足を運んで、やっと今のルートにたどり着けたんです。」
Patrickたちが作る唐辛子ソースの原料は台湾でよく見かけるような唐辛子の品種を使っているのではなく、カスピ海の特殊な唐辛子を使っています。このカスピ海の特殊な唐辛子を試植してくれる農家を探したのですが、なかなか首を縦に振ってくれる人に出会えずにいました。「ある日、都蘭的のファミリーマートに行った時、急にある人がAnitaに歩み寄ってきて『唐辛子ソースを作っているんだって?一緒にやらせてくれないか』と声をかけてきてくれたんです。」Patrickたちに、待ちに待ったチャンスがれ、希望の光が見え始めました。それを境に、他の農家の方々からも一緒に唐辛子ソースを作りたいと依頼がくるようになり、唐辛子ソースの生産量は劇的に伸び、去年、グアムにも輸出するようになりました。さらに、シンガポール、マレーシアやインドネシアから注文の依頼が来るようになり、今ではAmazonでも販売しています。
Patrickたちが台東に引っ越して来る前は、毎年、何度か台東へ友達を探しにきたり、休暇にきていました。「僕の友達は、早いうちから台中からここに引っ越してきてたよ。Anitaがここに引っ越してきたいって言うようになって、それで真面目に考えてみるようになったのさ。」4年前の決断は、正しかったのでしょうか。Patrickは、全く後悔していません。確かに大都市は色々と便利ですが、汚染された空気の中で小さな子供と住むのには、とても無理があります。
「台東に引っ越してきてから、生活がゆっくりになったね。待つことも多いけど、新しい南迴路段と今の蘇花改がすごく好きなんだ。僕たちはよくあちこちに行くからね、すごく安全になったよ。」1998年から台湾に住み始めたPatrickは、東部に住み始めて4年目になります。彼は、台東に遊びにきた友達に「台東に引っ越してきたけど、同じ台湾なのに他の国に引っ越した気分になるんだ。東部と西部の人じゃ、全く感じが違って、台東は、まるで全く違う国に来たような気分になるんだ。」と話します。台東は暖かな気候だけでなく、時間がある時は子供と海へ遊びにいけます。Patrickは、山登りも好きで、友達と東部の山に登頂しています。現在は唐辛子ソースの注文が増え、あまり空いた時間がありませんが、それでも彼らは台東のアウトドアが大好きで、友達にも勧めているくらいです。
Patrickは、大都市から台東へ生活拠点を移す人は少なくないと話します。「本当にここに住むなら、どのように生計を立てていくか考えなければなりません。台東への観光客にはシーズン性があり、大型イベント後はどうしても観光客が少なくなってしまいます。」台東で生活するに当たって、どのように収入源を得るかが一番の課題になります。今、Patrickたちが台東で新しい生活をしているのは、彼らの謙虚さと努力が実を結び、チャンスをテニしたからです。彼とAnitaの努力があってからこそ、台東の唐辛子ソースを海外に販売でき、驚きが詰まったウマ辛さを世界に届けられるのです!