鹿野地区の武陵綠色隧道は、クスノキとトクサバモクマオウが木陰を作る散歩にはピッタリな小道です。有名な2626市集はこの天然の廊下で盛大に開催されました。なかでも観光客の注目を集めたのが、市集に出店を並べる前から遠い入口から香る馬告薄皮義式披薩(マーガオ薄焼きイタリアンピザ)です。
一生懸命にピザを焼いているフサフサの白ヒゲが特徴的なドイツ人のJohannesは、顔を真っ赤にしながらも笑顔を忘れません。「私は、台中から台東へ引っ越してきました。台東に定住することを決めるまでは、よく妻と東海岸に旅行に行きました。」とJohannesは話してくれました。人混み溢れる台中と台北を往き来する生活も、しばらく仕事をしているうちに、いつか東部に移り住みたいと願うようになりました。「四年前、やっと夢が叶ったんです。私たちは台東の鹿野に移り住みました。ここに居る時間が長くなるほど、本当にここにきてよかったと思えるんです!」とJohannesは満面の笑顔で話してくれました。
どこまでも続く縱谷区の台九線からは、東海岸のいろいろな風景が楽しめます。遠くには平たい稲穂があります。稲穂の成長によって黄緑色のグラデーションが広がり、たまに雲間から差し込む太陽の光が田んぼを輝かせます。また、高く聳え立つ山々は、夏の暑さにも動じず、日々の煩わしさを忘れさせてくれます。このような美しい景色をJohannesは毎日、キッチンで料理をしながら窓越しで楽しめるのです。「鹿野はとても美しい場所です。素晴らしい地域で、ご近所の方々も素晴らしい人ばかりです。私たちは、脇目も振らずに、すぐにここに定住しようと決めました。」そして、家を購入し、今では暖かい家に住んでいます。もう。家を借りたり、旅人のように決まった場所に留まってはいられない、そんな不安な気分にならなくてもいいんです。
Johannesは、自分がデジタルデザイナーからピザやソースの料理人になったのも、不思議な縁だと話しています。「最初は、友達に誘われて龍田村の小さな市集で出店を出したんです。でも、ドイツの料理はとても複雑だったので、マッシュルームソースを売ることにしたんです。」すると、軽い気持ちで始めたお試し販売で、一番人気があったのです。それから彼らは様々なソースの研究をし、今ではグループ客を家に招いて食事を提供しています。「友達を家に招くような気持ちで、みなさんと一緒にキッチンで料理して、食材の準備から出来上がりをテーブルに並べるまで、みんなで協力して料理をするんです。そして、最後はみんなでテーブルを囲んで美味しい料理を楽しむんです。これが、私たちの理想の料理の提供方法です。いつか、絶対に実現させたいですね。」とJohannesは力強く夢を語っていました。
あちこちの市集で出店を構えて多くの人々と知り合ったJohannesですが、一番のお気に入りは多彩多芸な左鄰右舍們です。「ご近所さんは、自分で有機野菜を育てていたり、コーヒー豆の焙煎をしていたり、手作りアイスを作っている人もいます。私たちは、よく物々交換をして交流を深めています。みんなとても優しくて、本当に毎日が楽しいです!」ここでは、生活の歩調がゆったりとしているので、地元の住民とゆっくりと交流を深めることができます「台東の人々は、ドイツの田舎と比べるととてもマルチ文化です」と彼は真面目な口調で話し、さらに「明らかにドイツ人じゃない人がドイツの田舎に移り住んだら、そこの人たちは、しばらくその人のことを観察してからじゃないと交流をしようとしないでしょうね。」とも話していました。
客観的な条件から見ても、台東の澄み切った空気と美しい山と海の景色は、台東に訪れる人々を虜にします。また、台東人の情熱や優しさが主観的な感情に暖かさと満足さを与え、山を越えてこの地に辿り着いた人々と更にたくさんのの感動を作り出しているのです。Johannesの台東の夢実現マップからも、このことは明白ですね。
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2626市集について:美しい景色以外にも台東には小農の野菜や果物、そして部落の手作り芸術品がたくさんあります。縱谷線上には鹿野鄉永安社区が地元の優良な生産物を青々とした緑が美しい武陵綠色隧道の「台東2626市集」で販売しています。毎月「2」の倍数の週の「六」(土曜日)、午後「二」時から「六」時まで、武陵綠色隧道をゆっくり散歩しながら、宝探しをしてみませんか。市集には、お茶やコーヒー、手作りビスケットやケーキ、更に蜂蜜の商品や季節の野菜と果物、そして文創手工藝品(文創手作り芸術品)やエコ商品、養生醋(酢)に手作り石鹸など、沢山の有機特産物が並んでいます。