カフェとは旅人が休息し、思考に耽る為に借りれる場であるという人もいます。今回のテーマは台東にある時代を感じさせてくれる古民家カフェ、歴史的建造物をリノベーションしたお店はノスタルジックな雰囲気が溢れ、コーヒーの焙煎香だけではなく建物の過ごしてきた歳月を同時に味わうことができます。

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眺港咖啡ok@pm Am Rely

古い診療所がおしゃれカフェへと一転— 眺港

成功鎮の旅行中にカフェインが欲しくなった方、それなら新港漁港側の眺港咖啡が気持ちを落ち着かせてくれます。入り口に置かれた経絡模型(人体模型)が思わず入るのを躊躇わせるこのお店は以前海線エリアで最先端医療を行っていた高安診療所の跡地。現在も待合室と診察室が当時のまま残されてあり、店内の装飾やテーブル、椅子には時代の名残が色濃く感じられます。

築90年を越えるこの建築物は今まで政治や経済、医療、宗教関連の施設として使われており、中南部と東部で唯一の二階建て日本式建築物でした。2003年には歴史的建造物に指定され、県政府の推進によって、地元の若者達が合同経営で診療所を居心地の良い飲食空間へと生まれ変わらせ、現在では成功鎮の新しいランドマークとなるまでに成長しました。

眺港のオーナーは漢方医、こちらのカフェでは彼の専業である薬草の知識を融合させた新体験の飲み物を味わうことができます。例えば漢方拿鐵(漢方ラテ)には當歸(トウキ)と枸杞(クコ)が加えられており、その仄かな漢方の風味がコーヒーととてもマッチしています!他にも「養眼3C宅宅茶(疲れた目に良いお茶)」、「仙女飄飄茶(浮腫みなどを取るお茶)」、「潤喉地方媽媽茶(喉や肺を潤すお茶)」等の漢方茶があり、美味しいだけではなく喉を潤し、体を癒してくれます。(図:IG @pm_am_rely

  • 住所: 臺東縣成功鎮中山東路57號
  • 営業時間: 11:00–17:30(月曜定休日)
  • ウェブサイト: https://tiao-gang.com/

痴愛玉@wanzi740625

日本の古い邸宅で味わう昔ながらのスイーツ— 痴愛玉

何よりも美味しいと思える味、それは誰もが子供の頃大好きだった記憶の奥深くにある味なのではないでしょうか。沢山の工夫を凝らしたスイーツが市販れていますが、愛玉のように些細な幸せを感じさせてくれる昔ながらのスイーツはあまり多く見かけません。そんな中、關山警察所前の痴愛玉は親しんだ味わいで心に温もりを感じさせてくれます。

痴愛玉は日本の古い邸宅をリノベーションしたお店で、屋内席と庭園の屋外席があり、使用されている調度品はどれもシンプルで清潔感を感じさせ、日本らしさが溢れる建物は訪れた人々をリラックスした心地よい気分にしてくれます。痴愛玉は「簡單吃,吃出不簡單(シンプルだけれど、簡単には作り出せない味)」をモットーに美味しい愛玉をお客さんたちに提供しています。このお店で使われている愛玉はお家に植えた木から採取したもので、家族で一緒に作っているゼリーは天然無添加、爽やかで健康的な味わいを楽しめます。柔らかくて弾力のある愛玉ゼリーはシロップやレモンジュース、パイナップルジャムなどを加えてカスタマイズし、好みの味に仕上げましょう。暑い夏、愛玉を飲めば体にこもった熱を払い去り、喉の渇きを癒してくれます。(図:IG @wanzi740625

森森咖啡ok@rachel J26

古民家をリノベーションした森林系ベジタリアンカフェ—森森咖啡

森森咖啡はあえて外観に装飾を施さず、昔ながらの台湾古民家の良さを感じさせてくれます。店内にはマホガニーのテーブルと椅子、銅製のポット、ガラス製の滴下式コーヒードリッパーなどが並べられ、古民家らしいノスタルジックで優雅な雰囲気と店内に置かれた沢山の植物達が訪れた人をリラックスした気持ちにしてくれます。これこそがオーナーが「森森」という店名にした理由の一つ、普段の生活で感じている緊張をほぐすと共に、私たち自身も自然の一部であることを再認識させてくれます。

森森で提供しているのは予約制のおまかせ料理。ベジタリアンコースやコーヒー、オーガニックティーなどが並びます。使用している食材は四季の風土が感じられる野菜やフルーツ、食事メニューは食材の鮮度を保つため数量限定で手作りされており、贅沢な食事を楽しむと同時に心地よさを感じていただきたいと願っています。また「健康」と「ナチュラル」をテーマにしたレストランだからといって決して味をおろそかにはしていません。ネット上でのお店の評価が星五つの最高評価であることからも、素材の持つ滋味と栄養素のバランスをしっかりと考えた美味しい食事であることがわかります。(図:IG @rachel_j26

Iswell@leon 1015

古い穀物倉庫をリノベーションした侘び寂びカフェ—ISWELL

築80年の古民家・東洋の女性・職人の手で作られた小物たち。ISWELLというこの静かな空間には二つの時代と文化が交錯し合う物語が溢れています。池上を訪れ、街を歩き、コーヒーの芳醇な香の中で土地との繋がりを感じると共に、自分自身と普段の生活を見つめ直してはみませんか。

ISWELLは池上郷中山路の静かな一角に位置するカフェ、取り壊し予定だった古い穀物倉庫をレンタルした女性オーナーがセレクトショップ、コーヒー、アート展覧とワークショップを融合した空間を作り出しました。店内の内装には竹と木々を使用し、窓から柔らかな日差しが差し込む店内は訪れた人を自然とリラックスした気持ちにしてくれます。良質な豆を使って淹れられたコーヒーは滑らかな口当たりでコクがあり、スイーツやカクテルにはお店独自の創作メニューが用意されています。食後は展示作品やセレクト小物を見て、生活の中に伝統工芸がある素晴らしさをぜひ体感してみて下さい。(図:IG @leon_1015_