台東県政府が推進する「原住民族造舟・航海人材育成計画」により、チャモロ族、アミ族、タオ族の工芸を融合して造られた台湾初の島々をつなぐオーストロネシア舟船、Mata No Riyal「海洋之眼」が、5月6日午前、東河郷新蘭漁港で正式に出航した。饒慶鈴県長および莿桐部落、都蘭部落の長老たちの祝福を受け、約1か月にわたる台湾一周の文化交流航海を始めた。

Photo: Taitung County Government
この唯一無二の舟船は、グアムのチャモロ族造船師 Ronald Acfalle 氏が同島の伝統的な快速帆船「フライング・プロア(Flying Proa)」を原型として設計し、アミ族とタオ族の工芸の精髄を融合させたものである。船体構造はタオ族の造船師である謝福生が伝統的な拼板舟技法を用いって100本以上の手作り木釘で固定し、アウトリガーは莿桐部落船団団長の Cinaw 劉裕義がアミ族伝統の竹筏編み結び技法を用いて制作、これによりオーストロネシア民族が海と共に生きてきた古くからの知恵が存分に表現されている。

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台東県長の饒慶鈴は、海は決して隔たりではなく、オーストロネシア語族をつなぐ重要な道であると述べた。県政府は3年前から莿桐部落と協力して造舟計画を推進しており、「海洋之眼」の出航は、台東が「オーストロネシア文化の原郷」であるという自信を象徴するものでもある。また、祖先の航路と海洋精神を取り戻す願いを込めたものであり、まもなく開催される2026年台東EXPOに向けて、台東と太平洋島しょ国との深いつながりを示す明るい知らせでもあるとした。饒慶鈴は、航海中には天候や体力面で多くの挑戦があるため、安全を最優先にしてほしいと呼びかけた。

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今回の航海に挑むクルーは、46名の熱き波追い人(挑戦者)の中から選ばれた精鋭で構成されている。特別にパラオの Halishluw Nick も招かれ、メンバーには経験豊富な造舟研修生、地元部落の若者、そして複数の女性水手が含まれている。研修生たちは過去1か月間、杉原湾で200時間を超える高強度の訓練を受け、海流観測、星による導き、帆の操作実習などを学んだ。

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船隊は出航後、東海岸を北上して台湾を一周し、道中で複数の港や集落に寄港する予定。各地での交流を通じて、途絶えかけていた海洋文化の記憶を再び紡ぎ合わせていく。県政府は、「この航海は単なる技術的な挑戦にとどまらず、部族や文化の垣根を越えたオーストロネシア文化の実践であり、台湾と海との深いつながりを、世界に再び広く示す機会となるだろう」と期待を寄せた。

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